溶解炉・保持炉・周辺機器
melting holding furnace溶解炉(アルミ・銅合金用)
溶解炉は、アルミニウムをはじめとした非鉄金属のインゴットを溶解させる装置です。
溶解炉には「バッチ式」「連続式」の2種類があり、当社で主に取り扱っているのはバッチ式溶解炉のルツボ型の製品です。装置内のルツボに原材料を入れ、ガスや電気によって炉の温度を上げて溶解するものとなります。 当社の溶解炉は熱効率の良さと耐久性の高さから、おかげさまで多くのご支援をいただいてきました。お客さまとのヒアリングを通じてご使用状況に合わせて、設計から製造・設置までオーダーメイドで製作いたします。
アルミ合金 | 銅合金 | |
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加熱方法 | ガス・油 燃焼加熱方式 電気抵抗加熱方式(開発中) |
ガス・油 燃焼加熱方式 |
処理量 | 50~1,000kg/チャージ | 50~2,000kg/チャージ |
炉体 | 可傾式・固定式 | 可傾式・固定式 |
溶解処理量は50~1,000kg程度まで対応、溶解温度の設定はアルミニウム用としては700度くらいとなります。また、他の非鉄金属や合金でも使用できる1,000~1,200度まで温度を上げられる溶解炉も製作可能です。
保持炉(アルミ用ルツボ型)
炉内にルツボをセットし、溶解したアルミなどの金属を移し替えて温度をキープさせる設備が保持炉です。以前は温度管理にガスや油を使用するものが主流でしたが、当社では電気ヒーターの保持炉をご提案しています。
アルミ保持重量 | 50~1,000kg |
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ヒーター出力 | 14~40kW |
温度制御方式 | PID制御・ONOFF制御 |
炉体直径 | 800~1,400㎜ |
電気炉の場合、ガスや油を使用するものと比較してエネルギーコストを大幅に削減可能です。運転操作やメンテナンスも容易で扱いやすく、CO₂の排出量も抑えられますので、作業環境の改善にもつながるのがメリットです。ルツボに直接火をあてることもないので、ルツボの寿命向上も期待できます。 ヒーターについても、ルツボの周辺を加熱するタイプやヒーターを直接溶解した金属に投入するものなど、用途に合わせたご提案が可能です。
保持炉(アルミ用バス型)
⿊鉛系バスを使用し、上部の電気ヒーターまたは浸漬型電気ヒーターによりアルミの温度をキープする保持炉です。300〜5,000kg程度のアルミ保持重量で、使用環境・レイアウトに合わせて製作可能です。
周辺機器
取鍋加熱バーナー
工場内のエアーコンプレッサーを使って、高圧で長い炎を出し、取鍋の底までしっかり温めます。これにより、効率よく作業を行えます。
チップバーナー
このバーナーは小型で、特定の部分だけを効率よく局所加熱できます。また、お客様のご要望に合わせて、加熱する形状に応じたチップのレイアウトが可能です。
金型用加熱バーナー
実際にお客さまが使用する金型用加熱バーナーをチップバーナーを、用いてオーダーメイドで製作したものです。
溶湯内水素濃度測定器
アルミ溶湯内の水素濃度を測定するためのものです。従来、測定が難しかった水素濃度を数値として正確に表示できます。
開発品
ESDヒーター
これは溶湯浸漬ヒーターで、現在開発中の製品です。従来のものに比べて、小型で価格も手頃な製品となります。
インゴット投入機
黒鉛ルツボにアルミインゴットを投入する作業は、これまで人の手で行われていましたが、熱さや重量の問題がありました。
そこで、これらの作業を自動で行う機器を開発しました。この機器を使えば、黒鉛ルツボが破損するリスクも減らせます。
アルミダライ粉再生装置
従来、アルミダライ粉は大規模な設備で再生する必要があり、専門の大掛かりな再生業者に依頼していました。
しかし、私たちが開発中の設備は、アルミダライ粉を加熱と圧縮により、表面の酸化していない部分のみを取り出し効率よく再生することができます。
各種合金やダライ粉の発生場所に合わせて設置することが可能、さらに溶湯状態のままで溶解設備に投入が可能なため、自社での再生が可能です。また小型で安価な設備となります。
ダライ粉加熱
再生溶湯抽出
電気式取鍋加熱装置
従来はガスバーナーで取鍋を加熱することが多かったのですが、環境問題の影響で電気式に変わりつつあります。
しかし、現在市販されている電気式のものは高価です。そこで、比較的安価な電気式取鍋加熱器を開発中です。